ゆっくり崩壊していく夢を眺めていた
私は夢の支配者であり諦観者である。乾いた音を立てて転がる瓦礫の中からはっきり目にしたものと、運よく掴めたもの、こびりついて取れないものーー言い換えれば因果の集大成を燃やしきれないので丁寧に折りたたんだ。
地獄迄道連れにすると決めたモノたちを我が子のように慈しみ子守唄のかわりに奇妙なもしも話を聞かせている。「そこで私は怖い獣にね、振り下ろしたの、ばーんって。無我夢中だったけど冷静だった。冷静どころか冷徹といったほうがいいかしら。しばらく続くんじゃないの?って幼い声が脳裏に張り付いて、でも取り方を知らなくて、足掻いていたら共倒れになるのは確かで」
それでも時計の針は進む。いや、削っていたのかもしれない。
体力や精神力の消費が激しい考え事をするということは、そういうことなんだと、青い舌の男が囁く。
何処に屍体を埋めようか?
きれいな花が咲くところで。